滅菌・消毒講習会

◆ 講 師

中部地区中材業務研究会会長、歯科院内感染予防・滅菌研究会会長

島崎 豊 先生


少し前のことですが、滅菌・消毒の講習会へいってきました。無菌的処置が必要なので、滅菌方法にはいつもアンテナをはっておかないと心配です。
今回の講師は島崎先生です。最新の消毒方法 とそのシステムの在り方 動向を大変わかりやすく説明いただきました。 ウイルスの消毒方法が以前とは少し違ってきました。

少し前まではウイルス、HBウイルスにはアルコールは無効というのが常識で,高度の消毒薬を使用していましたが、今はアルコール製剤が有効となっています。 冬になると流行するノロウイルスにもアルコール製剤は有効です。

最近の動向としては、医科のオペ室のベッドでも基本 清掃だけを行って、血液が付いたら消毒する程度です。毎回消毒行った場合と感染率が変わらないからです。怖いからといって過度に消毒するのではなくて、適切に行う、素晴らしい姿勢ですね。

消毒の基本は洗浄ですから、しっかり血液・体液を落としてから、アルコール製剤を使います。肝炎患者さんの歯科のチェアーもこのように消毒します。洗浄をするだけでも、細菌、ウイルスの数は極端にへりますから、感染率がグッと下がるんです。
歯科の小器具は除菌剤入りの洗浄液で消毒されることが多かったのですが、除菌剤はタンパクを凝固させて消毒するので、汚れがこびりついて取れにくくなります。消毒の基本は洗浄ですから、まず強アルカリ洗剤で洗浄して、汚れを洗浄してから、滅菌過程へ入ります。
当院ではウォッシャーディスインフェクター(WD)を経てオートクレーブで滅菌します。

以前ルミテスター測定機を使って消毒過程の汚れを測定したことがあります。

オートクレーブがダントツ1番清潔の予想でしたが、実際には薬液消毒もオートクレーブもあまり変わらず清潔でした。薬液消毒も劣化していなければ、かなりの消毒力があるようです。試しに人間の口腔内はどれほど細菌が多いのかこの装置で測ってみると、2桁程大きい数値でメーター振りきれそうでした。やはり口腔内は相当細菌が多い場所です。

歯科医師 前田

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