正し食べて正しいかみ合わせ

 

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私たちが食べ物を正しく食べるためには、正常な口腔機能(噛む・飲み込む)と正しい姿勢が必要です。このすべてがそろって初めて「正しく食べる」ができあがり、逆にどれか1つでも乱れれば、他の要素にも悪影響を与えます。
[正常な口腔機能(噛む・飲み込む)]

「噛む

咀嚼は、頬と舌の協調運動によって成り立ちます。
口の中に入った食べ物は、

頬と舌によって歯の両側から下顎の歯の上に運ばれる。

上下の歯で食べ物をはさみ、噛む。食べ物が頬側に落ちないように頬が壁をつくるため、食べ物が舌側に落ちる。

落ちてきた食べ物に舌が唾液を混ぜる。

頬と舌が再び歯の上に食べ物を運ぶ。

繰り返し

正しくないと・・・もっとも悪い噛み方は、上下の唇が開いた状態でクチャクチャ噛むことです。口腔習癖による歯列不正、中でも上下の歯がきちんと噛み合っていない子供に多く見られますが、クチャクチャと噛むと前噛みになりやすく、後方の歯列が狭くなり、姿勢まで崩れてきてしまいます。

「飲み込む」

正しく飲み込むには、やや顎を引いて、上下の唇をしっかり閉じ、ゆっくり「ごっくん」と食べ物が喉に送り込まれることを意識しながら飲み込むことが必要です。こうすることで、口輪筋・頬筋・咽頭収縮筋といった筋が連動し、歯列の内部では舌がきちんと機能するので、正しく飲み込むことができます。
また正しい飲み込み方は閉口時に口輪筋・頬筋の強い収縮が必要となるため、筋力の発達にも良い影響を与えます。

正しくないと・・・下顎が上を向き、口唇が半開きの状態で飲み込む習慣がつくと、頬筋と口輪筋の一部が恒常的に頬側から歯列を押してしまうため、また口輪筋が前歯を前から抑えないせいで、前歯に隙間のある歯列が完成することがあります。

歯科助手  藤本