新しいオートクレーブが来ました。

オートクレーブ

まえだ歯科では先日、医院の感染防止にはかかせない、ミラーやピンセットなど器具を滅菌するオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)が新しくなりました。脱気を行うことで、タービン等、筒状の器具内部も滅菌できる最新機種です。

最近では、電化製品がどんどん進化していて、冷蔵庫がしゃべって色々教えてくれるのにもビックリしたことがありますが、 今回、まえだ歯科にやってきたオートクレーブさんもしゃべります(笑)新メンバーのオートクレーブさんも、これから院内感染防止の為に頑張ってくれるでしょう。

ちなみにオートクレーブとは、内部を飽和蒸気によって高温高圧にできる機器のことです。

オートクレーブを用いた滅菌を高圧蒸気滅菌といいます。 これはオートクレーブ内の圧力を高温の蒸気であげることによって、細菌や微生物を変形させ死滅させる滅菌法です。

121度で20分、135度なら3分で滅菌できます。 実際には、圧力が上がる時間、滅菌時間、圧力を下げる時間、乾燥時間が必要なので1時間近くはかかります。

感染予防には滅菌、殺菌、消毒といった言葉をよく聞きますよね。同じような内容に思いがちですが、全然違うのです。衛生士学校の学生だった頃、いちばん教え込まれた定義です。

消毒:対象物に付着している病原性のある微生物を、害のない程度まで減らすこと。何をどの程度減らすかにより、高・中・低水準に分かれる。(扱う薬液によって変わる)

殺菌:対象物に付着する菌を殺す行為であり、殺す対象や程度を含まない。極端にいえば、10%の菌を殺して90%の菌が残っていても「殺菌した」といえるため、有効性に対する厳密な保証はない。

滅菌:対照物を限りなく無菌に近づけるための行程。国際的に採用されている現在の基準としては「滅菌操作後、100万個のうち1個の対象物に微生物が付着している確率」で滅菌できれば良いとされている。

と、いうわけで滅菌することがいちばんの感染防止になるので、オートクレーブは医療現場では必要不可欠な存在なのです。

まえだ歯科では、滅菌すると変形したり高熱に耐えれない物は消毒しますが、その他の物は滅菌しています。

更に術者の感染予防の為にも、使用後の器具は、薬液入りの超音波洗浄→ウォッシャーディスインフェクター(熱水洗浄器)→オートクレーブという行程をして予防しています。

開業クリニックで、ここまで気にかけて行っている所は少ないんじゃないかなと思います。

滅菌は医療現場では当たり前の作業ですが、より意識することで安全を確保することをこれからも大切にしていきたいと思っています。

歯科衛生士 森田