院内感染予防

毎日 寒い日が まだ暫く続きそうですが、風邪やインフルエンザ等、目に見えないウイルスや細菌による病気感染は 厄介で怖いですね。
感染ということに関して私たち「まえだ歯科」では非常にシビアに考えています。

例えば タービン(歯を削るドリル)に付けるバーやミラー、ピンセット等々、細かな凹凸や隙間には細菌や削りくずがはいります。これらを取るために全て まず超音波洗浄器で洗浄をおこないます。
この超音波洗浄器というのは、微細な泡と その破裂により汚れを浮き出し落とす装置で、眼鏡の洗浄にもつかわれています。

次に、ウォッシャーディスインフェクターを使い熱湯で洗い乾燥させます。ここまでの行程は消毒ではなく洗浄です。スタッフが汚染された器具で2次感染しないためのものでもあります。その後はじめてスタッフが器具をもって、セメント等を除去し、器具を薬品消毒と高圧滅菌に分別します。
そして、最後にオートクレーブに入れます。オートクレーブというのは、
高圧蒸気で滅菌する機械で、高温度で圧力の飽和水蒸気を作り 加熱することで微生物を殺菌します。

取り外しの出来ない備品、滅菌できない器具

等々には予めラッピングを行い、その都度 取り替えています。
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感染に関して、先日 朝日新聞に興味深い記事が載っていました。
抜けてしまった歯が多い人ほど肺炎で亡くなる危険性が高いそうです。歯が無い人は口の中に細菌が多く肺にも感染しやすいからです。
大学の博士が、肺炎による死亡率と抜けた歯の本数との関係を調べたところ、抜けた歯が4本までの人に比べると5~14本が抜けていた人は肺炎の危険性が1,74倍、15~27本の人は2,37倍あり、4本の親知らずを除く28本が全て抜けていた人の危険性は、2,77倍ありました。
歯が少ない人には歯周病の人が多く、原因の細菌が唾液や気管を通じて、肺に入って 肺炎を起こしやすいためと考えられています。
食べ物を よく噛めない為に、栄養状態が悪くなり、細菌への抵抗力が低くなることも理由の1つでしょう。
歯がある内に、きちんとケアをして歯を大事にし、お口の中を清潔に保ちたいものですね。
私たち自身の取り組み方で防げるのですから、良いと思われる事は どんどん取り入れてはいかがでしょうか。

歯科助手 大野