顎関節症
本格的な冬の季節で、寒さが厳しくなってきたこの時期、顎関節症の症状が出やすくなります。
寒い場所で歯をくいしばったり、自転車に乗る口を開け閉めするとき「カクッ」「パキン」などと音がする、口が開けづらい、食事中にあごが痛む、といったことはありませんか?
これらの症状が一つでもあったら、顎関節症(がくかんせつしょう)かもしれません。
ときに寒さで歯をくいしばったりと、とにかく寒いと筋肉は硬直しがちです。ストレスに耐えているとき、また仕事やスポーツに頑張っているとき、知らないうちに歯を食いしばっていることがあるでしょう。
顎関節症の原因は、精神的ストレス、あごに過剰な負担をかける食いしばりなどのクセ、かみ合わせの異常やあごの損傷などさまざまで、これらが積み重なって許容限度をこえたときに起こると考えられています。
顎関節症の治療のひとつに、スプリント療法というものがあります。
これは、顎関節症用マウスピースを装着して行なう治療のこと。
無意識に歯ぎしりや歯をくいしばる癖のある人にとって、顎関節症の治療は困難ですが、マウスピースを装着することでこれらの癖を矯正し、あごへの負担を緩和してくれます。
歯ぎしりなどの癖は睡眠時などの無意識状態でしてしまうことが多いので、夜寝ている間だけでも装着すると、症状軽減の効果が得られます。スプリント療法の効果には個人差がありますが、比較的短期間で症状の改善がみられるようです。
保険も適用されるので、一度主治医に相談してみましょう。
歯科医師 深澤