歯磨きの時、強く擦っていないのに歯ブラシに血液がついていることはありませんか？どこから出血しているのでしょう？歯の際の歯ぐきを順番に押して行ってください。痛かゆいところや赤くてブヨブヨしたところがあればそこから出ている可能性があります。

歯磨きでとりきれなかった食べカスに細菌が繁殖して（歯垢）、歯ぐきに炎症が起こっているんですね。この歯垢（食べカスに細菌が繁殖したもの）が石灰化して、いわゆる歯石となります。こうなるとさらに歯垢がまたたまりやすくなり悪循環がはじまるんです。柔らかい食べ物を好む習慣があればさらに拍車がかかるでしょう。食物の咀嚼でこすり取る自浄作用がなくなるからですね。

そのまま放置すると口臭が強くなったり、歯槽膿漏へ悪化することもあります。異常が続くなら歯科医院で歯石をとって正しい歯磨き方法を身につけてください。軽い歯肉炎程度なら良い歯磨き習慣で治ってしまいます。出血するからといって悪いところを避けてみがいていても一向によくなりません。

そして歯磨き以外にももう一つポイントがあります。悪い歯周病菌の感染です。この悪いタイプの歯周病菌がいると重症の歯槽膿漏に進みやすいといわれています。今は顕微鏡をつかった簡易検査もありますので、調べてみてください。もし発見された場合は抗生剤を飲んで、除菌をはかります。大半の方は除菌に成功されるようです。

歯科医師　　前田